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あく巻きとブレッツェル [軽食]

デパートの鹿児島物産展で、あく巻きを買った。

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竹の皮に包んだもち米を、木灰の灰汁でじっくり茹でて作る鹿児島のちまき。きな粉をかけて食べると美味。特に新しいうちはぷるっと柔らかく、そしてこの独特の風味がなんともいえず好きである。

実は小さい頃に食べていた郷里の長崎のちまきもこれと同じ味だった。違うのは形が中華ちまきのように三角だったり、竹の皮じゃなくて木綿袋に入ってたりすること。それとさすが長崎はハイカラで、自然の灰汁を使う鹿児島式とは違って、唐アクというちゃんぽん麺にも使う添加物を使うのである。

木灰の灰汁にしても、唐アクにしても、いずれもアルカリで、これがもち米の成分と化学反応を起こして、あの香ばしいような風味が生まれるようだ。さらに保存性も高まる。

木灰も唐アクもなかなか手に入らないので、試しに同じアルカリの重曹を使ってちまきを作ってみたことがあった。色はクリーム色で味もやさしかったけれど、確かにあく巻き風の味がして悪くなかった。

あく巻きを食べたらドイツのブレッツェルを思い出した。これも同じように、パン生地をアルカリに反応させてあの独特の風味を作る。米と小麦粉の違いで、考えたら洋風あく巻きみたいなもん? 本来のブレッツェルは劇薬の苛性ソーダを使うらしいのだが、家庭では、風味はソフトになるが重曹を使っても似たようなものができる。

思い出したら無性に食べたくなって、久しぶりに作ってみた。

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パン生地を成形して、重曹を溶かしたお湯にくぐらせてからオーブンで焼き上げる。
むー、なかなかに不格好。しかも粗塩をトッピングするのを忘れた。あれが美味しいのに・・・
でもちゃんとそれっぽい味。ビールが飲みたくなる〜。


鹿児島物産展では「げたんは」という郷土菓子も買ってみた。

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こちらの色はアルカリ反応ではなく黒砂糖。まだ食べてないけど、黒棒のやわらかいような感じかな? 
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コメント 9

ままだびょん

下駄の歯から来ているネーミングなんだって聞いたことあります。黒糖でおいしそうですね。何でも色々ご存知なんですね~♪尊敬しちゃいます♪
ブレッツエルがアルカリ反応を利用して作っているなんて、知りませんでした。φ(..)メモメモ そのうち、作ってみたいです!
by ままだびょん (2009-01-25 23:10) 

sakko

お早うございます。
どれも知らないものばかりです。
物産展も北海道のはよく開かれていますが・・・・

あくまきの色は灰汁のいろですか。保存性もあるのですね。

ドイツのブレッツエル?
見た目はパンのようですが
ビールが飲みたくなる味??
形は可愛いです。長く伸ばしてくるっと巻いたのですね

げたんは・・・・これも始めてみました。
今度全国物産展があったら鹿児島県を覗いて見ます





by sakko (2009-01-26 06:58) 

ぱたこ

>ままだびょんさん
げたんは・・・私も名前は知ってましたが、食べたことはなかったです。味の方もたぶん想像どおりかなと。こういう素朴な田舎菓子、好きなんです。ブレッツエルは意外に簡単ですよ。無理にあの形にしなくても、ベーグルみたいに焼いて、サンドイッチにもいいですしね。作り方もベーグルの感覚で、茹でるのを重曹水にするだけですよ。お試しくださいませ。

>sakkoさん
近所のデパートはもとは古くからあった地元の小さな百貨店だったんですが、去年の夏九州の百貨店に経営譲渡して変わりました。前は北海道と京都の物産展ばっかりでマンネリぎみでしたが、この調子で各地区の物産展時々やってくれたらいいなーと思います。日本全国どこにでもうまいもんありますからねー。
あくまき、お米を灰汁で煮るとこんな色になるなんて面白いですよね。だんだん固くはなりますが、なかなか腐らないそうです。昔の人の知恵ですね。


by ぱたこ (2009-01-27 10:37) 

ままだびょん

作ってみました!ブレッツェル!(^^ゞ
かなりヘンテコな型になりましたが、美味しかったです♪
教えてくださってありがとうございました!!
by ままだびょん (2009-01-28 08:31) 

ぱたこ

>ままだびょんさん
そのうち・・・じゃなくてもうできたちゃったんですね! プレッツェルの成形は面白いけど難しいですね。私の場合、クープは1本しか入れてないはずなのに、いろいろな裂け目が・・・。まぁでも自家用なので味さえよければよいのです。私もまた作ろうと思ってます。今度はちゃんと塩載せて・・・
by ぱたこ (2009-01-28 20:30) 

によ

はじめまして。いつもご訪問ありがとうございます。
何とも美味しそうなブログで、涎が出ます!
プレッツェルって苛性ソーダを使うとは、初めて知りました。その昔アメリカで初めて食したプレッツェルは塩味が効き過ぎで、甘すぎるレモネードとの取り合わせが絶妙過ぎて、日本人の脆弱な味覚はとても耐えられず、殆どトラウマになっていたのですが...。
これは美味しそうですね。苛性ソーダなら石けん用に常備しているので、そのうち挑戦して見たいと思います。ビールに合う...魅力的な響きです。
「胴長のプレッツェル」というダックスフントが出てくる絵本があるので、小人類も喜ぶでしょうね。
by によ (2009-01-29 11:25) 

ぱたこ

>によさん
お越しいただきありがとうございます〜!
によさんの清く正しい食卓に比べると、貪欲のかぎりを尽くしているようでお恥ずかしいです(笑)。
米国のブレッツェルは知らないのですが、ドイツのはほんとに美味しかったです。ドイツビールがまた最高ですし・・・ああまた飲みたい〜。
苛性ソーダの扱いは、不器用な私には難しそうで、石けんづくりにも興味はあるのですが自粛してます。でも去年庭に植えたオリーブの木に、もし実がなったら苛性ソーダであく抜きしなくてはならないので、そのときには気合いを入れてデビューしようと思います。
そのダックスフントは食べられるのでしょうか・・・外国版アンパンマンとは違うんですよね(笑)。
by ぱたこ (2009-01-29 13:16) 

によ

度々こんにちは。とんでもない、貧しいだけで清くも正しくもございません(笑)。ドイツビール飲みたいですね~。

苛性ソーダは劇薬指定なので最初敷居が高いですが、直接触らないように気をつけるだけで、全然難しくありませんよ♪強アルカリも水で薄めれば弱アルカリになりますから是非。オリーブ楽しみです。

ダックスフントの「プレッツェル」は、なんとその長すぎる胴体を生かしてプレッツェルの形になることができるというあり得ない得意技を持っています!食べられはしないんですけど。可愛い絵本です。



by によ (2009-02-02 12:00) 

ぱたこ

>によさん
苛性ソーダ、薄めれば大丈夫なんですね。せっけんの作り方など見てみると、ゴーグルにゴム手袋の重装備でやらなきゃいけないようなことが書いてあるし、つい面倒なのが先に立ってしまうのでした。オリーブがなる前でも機会があったら挑戦してみます。
ブレッツェル犬の絵本、楽しそうですね。日本だったらきっとキャラクターになってパン屋で売られてますね。今度本屋で見てみましょ♪
by ぱたこ (2009-02-04 10:44) 

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