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済州の旅 その3 [旅]

3日目は済州オルレを歩く。
オルレは済州島をぐるっと一周するように作られているウォーキングコースで、全部で20コース以上ある。

まずは最初にできたという第1コースを歩くことにした。世界自然遺産のひとつ、城山日出峰の近くを通るコースである。

その前にまずは腹ごしらえ。宿の近くのアワビ料理のお店でアワビ粥を食べる。

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うむー、まずいわけではなかったが、アワビの量は少なく、アワビよりごま油(練りごま?)の味が勝っていて、釜山の「済州家」のアワビ粥の方がずっと美味しいと思った。友もやっぱり納得いかない様子。やはり観光客相手のお店かなぁと・・・。

そのままタクシーで市外バスターミナルまで行き、そこから島の東回り路線のバスに乗る。普通に停留所を止まりながら走る路線バスで、コース始点近くの「シフンリ」まで1時間15分くらいかかった。

シーズンでもあり、もっと多くの人が歩いているかと思ったけれど、人はわりとまばら。やや出遅れたせいかもとその時は思う。

しばらく田園の中を歩いたのち、オルム(小山)を昇るコースになる。

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ホトトギス、ウグイス、キジ、カッコウなどの声が賑やかに響く山道を歩く。
5月下旬にしてはかなり暑い日で、ほどよく汗をかく。

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オルムの上からパッチワークのような田園風景と城山日出峰を望む。
黄砂だかPM2.5だか、見通しがかなり悪かったのが残念。

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お墓。

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済州は火山の島。火山岩でできた大地を耕すのは、並々ならない苦労があったことだろう。黒い火山岩で作られた石垣が続く。風が強いので、わざと間を透かして風が抜けるように積むのだという。

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お昼は途中の食堂で。畑の横のオープンテラスで食べたヘムルパジョン(と、ビール少々)の味は格別だった。最後にサービスで出てきた人参の生ジュースがまた美味♪ 食堂の名前は수닽뜰(スダットゥル)。お店の人も親切でいいお店だった。

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がりがり本物の骨をかじっていた済州の犬。

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オルムを下りて、里山をしばらく歩いた後は、海岸沿いの歩道を歩くことになる。
日本ではもう見られなくなった干潟がずっと広がっている。

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のどかに天日干しされているイカ。

ただ、景色はいいものの、この歩道が車道に面していて、アスファルトの照り返しが半端でない。この日射しの中ここをずっと歩くのはかなりやばいという友の判断で、タクシーでその先の城山日出峰に行こうという話になる。

でも自力でタクシー呼べるはずもなく、休憩に入った商店で困っていると、お店の人が、このおじさんが運転手になってくれるってよ〜、みたいなことを言ってくる。
そんな訳で、お茶を飲んでいたお客のおじさんが、城山日出峰まで連れて行ってくれることになった。

おじさんは、あいさつ程度の日本語を話す方だったが、こちらもあいさつ程度の韓国語で、会話になってるようななってないような話をしつつ、日出峰まで10分くらいで到着した。韓国人らしくない安全運転でゆっくり走ってくれた。タクシー代として5000ウォン渡したが、遠慮もせずに快く受け取ってくれたのはご愛嬌。

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世界自然遺産に到着。一大観光地なだけに、観光客が行列をなして昇っている。
もちろん私たちも頂上まで登る(汗だく)。海底火山の活動でできた噴火口は、擂り鉢状にくぼんでいる。そこで写真を撮るのを忘れたけれど、どのガイドブックにも載っているメジャーな写真なので、まいいか。

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やっぱり海はきれいだった。
済州を歩いてみて気づくのは、海の色も長崎の島の色と同じ、生えている草木も、見かける鳥も馴染みのものばかり。本当に九州のお隣なんだなと実感した。

そういうわけで、1コース完歩はならなかったが、一応観光地もチェックできたので、満足して旧済州に帰ることにする。
バス停で待っていると、タクシーの運転手が声を掛けてくる。なんと一人3000ウォンで旧済州の宿まで乗せていってくれるという。バスの料金と同じ。そりゃ乗るでしょう。おそらく観光客を乗せてきた帰りで、空車で戻るより、少しでも足しになればいいということなのだろう。
同じくバス待ちしていた若い韓国人カップルと同乗し、一路旧済州へ。

これがすごい爆走タクシーだった。山の幹線道路とはいえ、一般道を、メーターを見たらなんと120キロで走っている! 観光バスにクラクション鳴らしまくり。実は、運動不足のくせに歩きすぎたせいか暑さのせいかちょっと前から持病の片頭痛が出ていたのだが、このタクシーで生きた心地がせず、乗り物酔いに加え頭痛が悪化。直前に食べたパッピンスをタクシーの中で戻さないよう必死で絶えた。ホテルに着いたときにはヘロヘロだった。

その後、とりあえずシャワーを浴びて、ベッドでダウン。その日は使い物にならず、夕食も食べに行けなくて、友にはとても申し訳ないことをした。

あとで知った話だけれど、昨年オルレで強姦殺人事件が起きたらしい。調べてみると、なんと私たちが歩いた1コースだった・・・ぞぞ。人気コースのはずなのに人影がまばらだったのは、そのせい? 途中警察のパトロールもあったしなぁ。
いずれにしても、どこの国でも、人気のない山道の一人歩きには気を付けた方がよさそうです。(あと暴走タクシーにも。)
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11月のキロ

7/28頃のそちらの降雨被害は凄まじいものがありますが
ぱたこさんのお住いのエリアは大丈夫でしょうか?

最近の気象現象は、思いもかけない事が時々発生しますので
十分にお気を付けください・・・と、言っても対策は限られますが。
by 11月のキロ (2013-07-29 17:33) 

ぱたこ

11月のキロさん
気にかけて下さってどうもありがとうございます。
私は昨日の夕方、福岡から山口にもどったのですが、幸いこちらの方の被害はほとんどないようでした。JRの山口線も、うちの近くまでは夕方には復旧して無事帰れたのですが、山の方は線路が流されてたりして、復旧の見通しが立たないようです。ほんとに思いもかけない豪雨でびっくりです。どこにいても油断はできないですよね。お互い気を付けましょう。
by ぱたこ (2013-07-29 18:57) 

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