鰹節削り器を新調 [調理道具]
鰹節削り器をまた買い換えた(3代目)。
初代のは問題外。2代目は柔らかめの裸節(カビ付けする前の鰹節)などを削るのには理想的だったのだが、やはり値段相応にあまり刃が上等ではなかったようで、固い本枯れ節を削るのには少々難があった。
もともとあまり鰹節で出汁をとる習慣がなく、煮物にしても汁にしても、なるべく素材から出るうま味を利用して作るようにしているが、例えばこの時期だとタケノコを薄味で上品に煮たいときとか、お正月のお煮しめやお雑煮にはどうしても鰹節を使うことになる。こういうとき2代目削り器で枯れ節を削ろうとすると一苦労だった。裸節でも上品な出汁がとれるのだが、裸節自体がめったに売っているものではない。ネットで買ったりもしたが、枯れ節のように日持ちがするものでもなくまとめ買いにも限度があった。
かといって一度削りたての鰹節の味を知ってしまったら、もうパックの鰹節にはもどれない。刃を研ぎ直せば多少よくなるかもしれなかったが、長い目で見たら思い切ってもっと上等の刃のやつを買った方がかえって経済的とみた。
2代目削り器を購入した近所の刃物店に入ってみるが、削り器はそれと似たようなのが一種類置いてあるだけであまり重きを置かれていない様子。あとあとのことも考えてできれば地元の店で買いたかったのだが、これでは仕方がない。結局ネットで探して、製造販売元の車陽さんで購入することにした。お店はちょっと遠いけど、研ぎ直しはもちろん台の調節など、メンテナンスも末永くやってもらえそうだったのが選んだポイント。
いろいろあるなかから予算や大きさを考えて、安来鋼のプロも御用達というものを選んだ。私にとっては安くない値段だけど、お店の品揃えからいったらリーズナブルな方である。名のある職人さんの上等なものなら、鉋だけで何万円もするものらしいから、上を見ればきりがない(し、それこそまさに宝の持ち腐れになるし)。
実際、使ってみるまで、そんなに前の削り器と違うものなのかと疑う部分もあった。単に削り方が悪いとか、刃の調節が悪いとかじゃないんかしらん。しかし、実際届いた削り器を見て疑いは吹き飛ぶのであった。
箱のサイズもひとまわり違うのだけど、なにより刃の厚みが違う。出刃包丁と薄刃包丁くらいの違いはあるわけだ。
こうして見比べると前のはおもちゃみたいだな〜。
実際削ってみてまたびっくり。とにかく削るのに力が要らない。すいすい上下させるだけで、ふわふわの鰹節がどんどん削れる!たのしいっ! そして削った鰹節は口にいれるとすっと溶けていくように薄いのだった。
まるで別物でした。恐れ入りました。
といっても2代目削り器が役立たずというわけではない。あれは昔風の裸節なら理想的な厚さに削れて、最高のおかかごはんが食べられるのだ。よって裸節専用として存続を許される。
ふわふわの花鰹はおかかごはんにはいまいちである。でも毎朝たっぷりぬか漬けに振りかけられるしあわせ。すいすい削れて、削るのが楽しくさえあれぜんぜん億劫にはならない。それにやっぱり出汁には熟成でうま味成分の増した枯れ節の方が少量でよい出汁がとれる。お吸い物なんかもたまには作ってみようかという気にもなる・・・。
ちゃんとした職人の作った道具ってやっぱり偉大だ。道具って、なければないでそれなりにやっていけるものだけど、よい道具はちょっぴり生活を豊かにしてくれる。今回はそういう意味で良い買い物をしたと思った。
初代のは問題外。2代目は柔らかめの裸節(カビ付けする前の鰹節)などを削るのには理想的だったのだが、やはり値段相応にあまり刃が上等ではなかったようで、固い本枯れ節を削るのには少々難があった。
もともとあまり鰹節で出汁をとる習慣がなく、煮物にしても汁にしても、なるべく素材から出るうま味を利用して作るようにしているが、例えばこの時期だとタケノコを薄味で上品に煮たいときとか、お正月のお煮しめやお雑煮にはどうしても鰹節を使うことになる。こういうとき2代目削り器で枯れ節を削ろうとすると一苦労だった。裸節でも上品な出汁がとれるのだが、裸節自体がめったに売っているものではない。ネットで買ったりもしたが、枯れ節のように日持ちがするものでもなくまとめ買いにも限度があった。
かといって一度削りたての鰹節の味を知ってしまったら、もうパックの鰹節にはもどれない。刃を研ぎ直せば多少よくなるかもしれなかったが、長い目で見たら思い切ってもっと上等の刃のやつを買った方がかえって経済的とみた。
2代目削り器を購入した近所の刃物店に入ってみるが、削り器はそれと似たようなのが一種類置いてあるだけであまり重きを置かれていない様子。あとあとのことも考えてできれば地元の店で買いたかったのだが、これでは仕方がない。結局ネットで探して、製造販売元の車陽さんで購入することにした。お店はちょっと遠いけど、研ぎ直しはもちろん台の調節など、メンテナンスも末永くやってもらえそうだったのが選んだポイント。
いろいろあるなかから予算や大きさを考えて、安来鋼のプロも御用達というものを選んだ。私にとっては安くない値段だけど、お店の品揃えからいったらリーズナブルな方である。名のある職人さんの上等なものなら、鉋だけで何万円もするものらしいから、上を見ればきりがない(し、それこそまさに宝の持ち腐れになるし)。
実際、使ってみるまで、そんなに前の削り器と違うものなのかと疑う部分もあった。単に削り方が悪いとか、刃の調節が悪いとかじゃないんかしらん。しかし、実際届いた削り器を見て疑いは吹き飛ぶのであった。
箱のサイズもひとまわり違うのだけど、なにより刃の厚みが違う。出刃包丁と薄刃包丁くらいの違いはあるわけだ。
こうして見比べると前のはおもちゃみたいだな〜。
実際削ってみてまたびっくり。とにかく削るのに力が要らない。すいすい上下させるだけで、ふわふわの鰹節がどんどん削れる!たのしいっ! そして削った鰹節は口にいれるとすっと溶けていくように薄いのだった。
まるで別物でした。恐れ入りました。
といっても2代目削り器が役立たずというわけではない。あれは昔風の裸節なら理想的な厚さに削れて、最高のおかかごはんが食べられるのだ。よって裸節専用として存続を許される。
ふわふわの花鰹はおかかごはんにはいまいちである。でも毎朝たっぷりぬか漬けに振りかけられるしあわせ。すいすい削れて、削るのが楽しくさえあれぜんぜん億劫にはならない。それにやっぱり出汁には熟成でうま味成分の増した枯れ節の方が少量でよい出汁がとれる。お吸い物なんかもたまには作ってみようかという気にもなる・・・。
ちゃんとした職人の作った道具ってやっぱり偉大だ。道具って、なければないでそれなりにやっていけるものだけど、よい道具はちょっぴり生活を豊かにしてくれる。今回はそういう意味で良い買い物をしたと思った。
2008-05-02 16:13
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コメント(2)
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おぉ~立派な削り器ですね~
シャカシャカ削れそう.......。
鰹節は、いまだに色々な地域のものを、試してみてます。
高知のアンテナショップで購入した980円のは、最低だったけど(笑)。
バキバキ割れちゃって......刃は大丈夫だったけど、木の部分をすこし
傷つけちゃった(涙).......半分ほどで使用を中止しました。
あんまり安価な「節」もダメだね........勉強になりました。
by きばな (2008-05-10 15:39)
>きばなさん
不良な節もあるみたいですね。なかなか見てもわからないのが困りもんですね。
今削ってる枯れ節は忘れたくらい大昔にネットで購入したもので、真空パックではあったけどもうカチカチで前の削り器では文字通り「刃」が立ちませんでした。それでも上質だったんでしょうね、味はそう落ちてない気がします。
枯れ節でも熟成期間の短いちょっとソフトタイプもあるようで、ひょっとして子どものころ食べてたのはそっちだったのかなとも思ったりして・・・いろいろ試してみたいです。
by ぱたこ (2008-05-10 16:18)